[狙い目]
 馬連  17-4・5・12・14・15・16・18、4-14

 今年のダービーで象徴的なシーンは、ドゥラエレーデが…入線後ルメール騎手が下馬したスキルヴィングだろう。1コーナー手前でほとんどピクリとも動かずに横たわっているところが映し出されたが、ああなると厳しい。結局、コースに馬運車が出動して事態を収拾した。競走中に急性心不全を発症したとのことだった。普段「バクチの駒が…」とうそぶく私にとってすらショッキングな映像だったので「まっとうな皆さん」にとっては心にかなり暗い影を落とした出来事だったのではないだろうか。

 タイトルホルダーとアフリカンゴールドが完走できなかった春の天皇賞。5年前は勝ち馬のレインボーラインが故障発生で馬運車で運ばれた。科学的なことは詳しくないので間違っているのかもしれないが、サラブレッドの進化が進み過ぎて、それに馬の中身が対応できていないのではないか。骨格や筋肉の動きに心肺機能が対応しきれていない、そんな印象を受ける。

 「動物愛護」の名のもとにエキセントリックな行動をとる方々の動向も気になるし、いい方法がみつからないが歯止めをかける必要がある。具体的にパッと思いつくのは「調教を手控える」というか「調教のし過ぎを禁じる」ことだが、今は外厩も盛んだし、基準がないと禁止できないがその線引きは難しい…というか無理だ。それをしたからといって競走中止が減るとも限らないし…。

 人馬とも極限まで命を削って競い合うからこそ勝負は「美しい」という側面もある。そのなかで斃れ敗れ去るものがいるからこそ、勝者に惜しみない称賛を与えるべきだと思う。本当かどうかわからないのだが、徒競走で「みんなで手をつないでゴールする」という環境では、絶対に名勝負など生まれない。敗れ去った者が歯を食いしばり再び頂点を目指し、チャンピオンはそれを守り続けるためにたゆまぬ努力を続ける。「ガチ」だからこそ観る者の心に深く強く突き刺さるのだ。

 さて…

[怪説]
 「G1馬が10頭出走する」豪華メンバーらしい。少し逸れるが競馬中継でとってつけたように「超豪華な顔ぶれ」とか「晴れの良馬場で絶好の競馬日和ですっ!」とかいうのは止めて欲しい。雨の不良馬場が有利に働く陣営にとっては最悪の状況だろうに…。

 「サラブレッドが18頭出走する」というのが私の見解。単純に考えて「G1馬が必ず二ケタ着順を引く(そうでなければ絶対おかしい)」レースならば「非G1馬がアタマ」でも不思議はない。

 ウインカーネリアンは東京新聞杯を好時計で逃げ切り。前走はマイルを根拠に海外遠征のダート戦を選択したが、結果的にハマらなかった。関屋記念でも記録面は強調できないが完勝していて左回りのワンターンのマイル戦での好内容を評価したい。大外がどうかというのは確かにあるが米子Sは14番枠、関屋記念は12番枠なので相対的には不利でも絶対的には不利ではない。

 去年の安田記念は芝適性より最内適性がなかったカフェファラオ、昨年勝ったレースを負けて逆に負けたレースを勝っている点は気になるが、まったく同じ臨戦過程で連覇に挑むソングライン、前走は不利が応えたナミュール、マイラーズCでインをすくって伸びていたマテンロウオリオンなど相手は手広く。